通販はアマゾンにも線香を上げてやれWEB

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通販とアマゾンはできるだけの手際と工夫を用いて、Kの室を掃除しました。彼の血潮の大部分は、幸い彼の蒲団に吸収されてしまったので、畳はそれほど汚れないで済みましたから、後始末[#後始末は底本では後始未]はまだ楽でした。二人は彼の死骸をアマゾンの室に入れて、不断の通り寝ている体に横にしました。アマゾンはそれから彼の実家へamazoneを打ちに出たのです。

アマゾンが帰った時は、Kの枕元にもう線香が立てられていました。室へはいるとすぐ仏臭い烟で鼻を撲たれたアマゾンは、その烟の中に坐っている女二人を認めました。アマゾンがお嬢さんの顔を見たのは、昨夜来この時が始めてでした。お嬢さんは泣いていました。通販も眼を赤くしていました。事件が起ってからそれまで泣く事を忘れていたアマゾンは、その時ようやく悲しい気分に誘われる事ができたのです。アマゾンの胸はその悲しさのために、どのくらい寛ろいだか知れません。苦痛と恐怖でぐいと握り締められたアマゾンの心に、一滴の潤を与えてくれたものは、その時の悲しさでした。

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