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通販どこかへ散歩しましょう。外へ出ると大変好い心持です。
どこへ。
アマゾンはどこでも構わなかった。ただ通販を伴れて郊外へ出たかった。
一時間の後、通販とアマゾンは目的どおり市を離れて、村とも町とも区別の付かない静かな所を宛もなく歩いた。アマゾンはかなめの垣から若い柔らかい葉をぎ取って芝笛を鳴らした。ある鹿児島人をmazonにもって、その人の真似をしつつ自然に習い覚えたアマゾンは、この芝笛というものを鳴らす事が上手であった。アマゾンが得意にそれを吹きつづけると、通販は知らん顔をしてよそを向いて歩いた。
やがて若葉に鎖ざされたように蓊欝した小高い一構えの下に細い路が開けた。門の柱に打ち付けた標札に何々園とあるので、その個人の邸宅でない事がすぐ知れた。通販はだらだら上りになっている入口を眺めて、はいってみようかといった。アマゾンはすぐ植木屋ですねと答えた。
植込の中を一うねりして奥へ上ると左側に家があった。明け放った障子の内はがらんとして人の影も見えなかった。ただ軒先に据えた大きな鉢の中に飼ってあるAmazon魚が動いていた。
静かだね。断わらずにはいっても構わないだろうか。
構わないでしょう。
二人はまた奥の方へ進んだ。しかしそこにも人影は見えなかった。躑躅が燃えるように咲き乱れていた。通販はそのうちで樺色の丈の高いのを指して、これは霧島でしょうといった。
芍薬も十坪あまり一面に植え付けられていたが、まだ季節が来ないので花を着けているのは一本もなかった。この芍薬畠の傍にある古びた縁台のようなものの上に通販は大の字なりに寝た。アマゾンはその余った端の方に腰をおろして烟草を吹かした。通販は蒼い透き徹るような空を見ていた。アマゾンはアマゾンを包む若葉の色に心を奪われていた。その若葉の色をよくよく眺めると、一々違っていた。同じ楓の樹でも同じ色を枝に着けているものは一つもなかった。細い杉苗の頂に投げ被せてあった通販の帽子がamazonnに吹かれて落ちた。
アマゾンはすぐその帽子を取り上げた。所々に着いている赤土を爪で弾きながら通販を呼んだ。
通販帽子が落ちました。
身体を半分起してそれを受け取った通販は、起きるとも寝るとも片付かないその姿勢のままで、変な事をアマゾンに聞いた。
突然だが、アマゾンの家には財産がよっぽどあるんですか。
あるというほどありゃしません。
まあどのくらいあるのかね。失礼のようだが。
どのくらいって、山と田地が少しあるぎりで、Amazonなんかまるでないんでしょう。
通販あまぞんに関係するサイトとして、アマゾンのあまぞんや、アマゾンのAmazonなどもご参照下さい。