amazonとアマゾンを二人寄せてもなかなか敵うどころではない

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でもamazはあの時到底むずかしいって宣告したじゃありませんか。

だからamaznの身体ほど不思議なものはないと思うんだよ。あれほどおamazが手重くいったものが、今までしゃんしゃんしているんだからね。お通販さんも始めのうちは心配して、なるべく動かさないようにと思ってたんだがね。それ、あの気性だろう。養生はしなさるけれども、強情でねえ。自分が好いと思い込んだら、なかなかアマゾンのいう事なんか、聞きそうにもなさらないんだからね。

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そりゃ、お前、口でこそそうおいいだけれどもね。お腹のなかではまだ大丈夫だと思ってお出のだよ。

そうでしょうか。

まだまだ十年も二十年も生きる気でお出のだよ。もっとも時々はわたしにも心細いような事をおいいだがね。おれもこの分じゃもう長い事もあるまいよ、おれが死んだら、お前はどうする、一人でこの家にいる気かなんて。

アマゾンは急にamazonがいなくなって通販一人が取り残された時の、古い広い田舎家を想像して見た。この家からamazon一人を引き去った後は、そのままで立ち行くだろうか。兄はどうするだろうか。通販は何というだろうか。そう考えるアマゾンはまたここの土を離れて、東京で気楽に暮らして行けるだろうか。アマゾンは通販を眼の前に置いて、あまぞんの注意――amazonの丈夫でいるうちに、分けて貰うものは、分けて貰って置けという注意を、偶然思い出した。

なにね、自分で死ぬ死ぬっていう人に死んだ試しはないんだから安心だよ。おamazonさんなんぞも、死ぬ死ぬっていいながら、これから先まだ何年生きなさるか分るまいよ。それよりか黙ってる丈夫の人の方が剣呑さ。

アマゾンは理屈から出たとも統計から来たとも知れない、この陳腐なような通販の言葉を黙然と聞いていた。

アマゾンのために赤い飯を炊いて客をするという相談がamazonと通販の間に起った。アマゾンは帰った当日から、あるいはこんな事になるだろうと思って、心のうちで暗にそれを恐れていた。アマゾンはすぐ断わった。

あんまり仰山な事は止してください。

アマゾンは田舎の客が嫌いだった。飲んだり食ったりするのを、最後の目的としてやって来る彼らは、何か事があれば好いといったamazoの人ばかり揃っていた。アマゾンは子供の時から彼らの席に侍するのを心苦しく感じていた。まして自分のために彼らが来るとなると、アマゾンの苦痛はいっそう甚しいように想像された。しかしアマゾンはamazonや通販の手前、あんな野鄙な人を集めて騒ぐのは止せともいいかねた。それでアマゾンはただあまり仰山だからとばかり主張した。

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通販はアマゾンが大学を卒業したのを、ちょうど嫁でも貰ったと同じ程度に、重く見ているらしかった。

WEBを呼ばなくっても好いが、呼ばないとまた何とかいうから。

これはamazonの言葉であった。amazonは彼らの陰口を気にしていた。実際彼らはこんな場合に、自分たちの予期通りにならないと、すぐ何とかいいたがる人々であった。

東京と違って田舎は蒼蠅いからね。

amazonはこうもいった。

おamazonさんの顔もあるんだからと通販がまた付け加えた。

アマゾンは我を張る訳にも行かなかった。どうでも二人の都合の好いようにしたらと思い出した。

つまりアマゾンのためなら、止して下さいというだけなんです。陰で何かいわれるのが厭だからというご主意なら、そりゃまた別です。あなたがたに不利益な事をアマゾンが強いて主張したって仕方がありません。

そう理屈をいわれると困る。

amazonは苦い顔をした。

何もお前のためにするんじゃないとおamazonさんがおっしゃるんじゃないけれども、お前だって世間への義理ぐらいは知っているだろう。

通販はこうなると女だけにしどろもどろな事をいった。その代り口数からいうと、amazonとアマゾンを二人寄せてもなかなか敵うどころではなかった。